羅紗

【らしゃ】

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ウール (wool)または羅紗ラシャ)とは、(=羊毛)のことで、動物繊維の一種である。一般的にはの毛を指すが、広義ではアンゴラアルパカラクダの毛も含まれる。また、それでできた糸(=毛糸)や、それを織った(=毛織物)のこと。

歴史[編集]

羊はかなり昔から飼育されていた。人類最古の集住遺跡と言われているトルクメニスタンアナウ遺跡からも飼育されていたと思われる羊の骨などが発見されており、聖書にもベツレヘム羊飼いが登場することから、昔から飼育されていたことがうかがえる。

古代ローマの皇帝ヴェスパシアヌスは有料の公衆便所を設置したことで知られるが、これは羊毛から油分を分離するのに人間の尿が使われていたためである。

オーストラリアニュージーランドでよく飼われている。以前はニュージーランドでは国民一人あたり20頭の羊がいたが、近年は減少傾向である。

羊の種類[編集]

 

メリノ種が代表的である。

成分[編集]

主成分はタンパク質の一種であるケラチンである。ケラチンは硫黄原子を含むα-アミノ酸であるシステインを含むため、燃やすと特有の刺激がする。

毛糸とその太さ[編集]

 
毛糸

毛糸では「極細」「合細」「中細」「合太」「並太」「極太」と分類され、後ろに行くにつれてだんだん太くなっていく。

利点[編集]

  1. 保湿性と保温性が高い。
  2. しわになりにくい。
  3. 他の繊維よりは燃えにくい。
  4. 抗菌・消臭機能がある。
  5. 空気清浄化作用。

欠点[編集]

  1. 洗うと縮む(クリーニングはウールの油分が奪われることもある)。
  2. 擦れたり、アイロンは当て布をしないと光る。
  3. 虫の害を受けやすい。
  4. 引っ張りや磨耗に弱い。
  5. 人によっては触るとちくちく感じる。
  6. アルカリに弱い。
  7. 日光で黄変する。